OpenAI API料金の仕組み|入力・出力トークン単価と請求の流れ
OpenAI APIの料金は、モデルごとの入力・キャッシュ入力・出力トークン単価(100万トークンあたりUSD)に使用量を掛けて決まります。単価の3種類の違い、バッチ・Flex・Fast modeの係数、地域限定処理の割増、プロジェクト単位の請求と前払いクレジット、ChatGPTのサブスクとの違いを、2026年9月15日参照の公式料金ページに基づいて説明します。
OpenAI API の料金は、モデルごとに決まった「100 万トークンあたりの単価」に、実際に使った入力・出力トークン数を掛けた従量課金です。単価は入力・キャッシュ入力・出力の 3 種類に分かれ、処理モード(標準・バッチ・Flex・Fast mode)と地域限定処理の係数が掛かります。
この記事では、料金の仕組みと請求の流れを、2026 年 9 月 15 日に参照した公式料金ページに基づいて説明します。単価は改定されるため、見積もりの前に必ず公式ページで確認してください。5 プロバイダの横断比較は「生成AI API 料金比較 2026」を参照してください。
料金の基本式
費用(USD) = (入力トークン数 × 入力単価
+ キャッシュ入力トークン数 × キャッシュ入力単価
+ 出力トークン数 × 出力単価)÷ 1,000,000
単価はすべて「100 万トークン(1M)あたり USD」で表示されます。トークンは文章の断片で、英語では 1 トークン ≒ 4 文字・0.75 語が目安です。日本語は同じ文字数でも英語より多くのトークンになります。
3 種類のトークン単価
| 種類 | 何に課金されるか | 単価の相場(入力を 1 とした比) |
|---|---|---|
| 入力(Input) | プロンプト、システムメッセージ、会話履歴、ツール定義など、モデルに送るすべてのテキスト | 1 |
| キャッシュ入力(Cached input) | 直前のリクエストと同じ前置き部分が OpenAI 側にキャッシュされ、再利用された分 | 0.1〜0.5 |
| 出力(Output) | モデルが生成したテキスト。推論モデルでは内部の推論トークンも出力として課金 | 4〜8 |
費用の大半は出力トークンで決まることが多く、同じモデルでも「短く分類する用途」と「長文を書かせる用途」では費用が数倍違います。キャッシュ入力は、同じシステムプロンプトや参照文書を繰り返し送る用途で効き、会話が長くなるほど割引の効果が大きくなります。
モデル別の単価の幅(2026 年 9 月 15 日参照)
公式料金ページ(Standard)に掲載されている代表的なモデルの単価です。
| モデル | 入力 | キャッシュ入力 | 出力 |
|---|---|---|---|
| gpt-5-nano | $0.05 | $0.005 | $0.40 |
| gpt-5-mini | $0.25 | $0.025 | $2.00 |
| gpt-5.4-mini | $0.75 | $0.075 | $4.50 |
| gpt-5.1 / gpt-5 | $1.25 | $0.125 | $10.00 |
| gpt-4.1 | $2.00 | $0.50 | $8.00 |
| gpt-5.4 | $2.50 | $0.25 | $15.00 |
| gpt-5.5 | $5.00 | $0.50 | $30.00 |
| gpt-6-astra | $10.00 | $1.00 | $50.00 |
単位は 1M トークンあたり USD。上位モデルと小型モデルで入力単価に 200 倍の開きがあります。「どのモデルを使うか」が、単価表の中で最も費用を左右する選択です。pro 系のモデル(gpt-5.5-pro など)はさらに高く、キャッシュ入力の割引がありません。
処理モードによる係数
| モード | 係数 | 内容 |
|---|---|---|
| Standard | 1.0 | 通常の同期リクエスト |
| Batch | 0.5 | 非同期で 24 時間以内に完了。50% 引き。専用のレート制限枠 |
| Flex | バッチ相当 | 対象モデルのみ。低優先で処理される代わりにバッチ相当の単価 |
| Fast mode | 2.0 | 旧称 Priority processing。標準の 2 倍の単価で高速に処理 |
夜間のまとめ処理や大量の分類など、即時性が不要な処理をバッチに回すだけで、その部分の費用は半分になります。
地域限定処理の割増
データ所在地を限定する地域限定エンドポイントは、2026 年 3 月 5 日以降にリリースされたモデルで 10% の割増が掛かります。コンプライアンス要件で地域限定を選ぶ場合は、見積もりに 1.1 倍を織り込んでください。
請求の流れ
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 課金単位 | 組織(Organization)。組織の中にプロジェクト、プロジェクトの中に API キーがある |
| 支払い方式 | 前払いクレジットを購入し、使用量に応じて残高から引かれる方式が基本(法人契約は請求書払いも) |
| 使用量の上限 | 組織・プロジェクト単位で月間の使用量上限と通知の閾値を設定できる |
| 実費の確定 | プロジェクト単位・日次。Costs API で取得できる |
| 通貨 | USD |
料金は組織全体で合算され、プロジェクト単位で内訳が出ます。API キー単位・利用者単位の実費は請求データに存在しないため、キーごとの費用を出したい場合は、Usage API で取れるトークン数に単価を掛けた概算になります。この点は、部署別の費用を出すときに重要です。
ChatGPT のサブスクリプションとの違い
| API | ChatGPT(Plus/Team/Enterprise) | |
|---|---|---|
| 課金 | 従量課金(トークン単価 × 使用量) | 席数 × 月額の固定 |
| 対象 | 自社アプリ・社内ツールからの呼び出し | ブラウザ・アプリでの対話利用 |
| 管理画面 | Platform(platform.openai.com) | ChatGPT の管理画面 |
| 費用の上限 | 使用量に比例。上限は自分で設定 | 席数で決まる |
同じ OpenAI でも契約も請求も別です。全社の AI 費用を集計するときは、API の従量課金分とサブスクの固定費を分けて持つと整理しやすくなります。
費用を左右する 5 つの要因(影響の大きい順)
- モデルの選択: 単価に 200 倍の幅。用途に対して過剰なモデルを使っていないか
- 出力の長さ: 出力単価は入力の 4〜8 倍。不要に長い出力を求めていないか
- キャッシュの効き方: 前置きが同じならキャッシュ入力で 1 割前後に
- 処理モード: バッチに回せる処理は 50% 引き
- 会話履歴の送り方: 履歴を全部送ると入力が回を追うごとに増える
見積もりの手順は「OpenAI API 料金の計算方法」、実績の確認は「OpenAI API の料金・使用量を確認する方法」を参照してください。
よくある質問
Q. 無料枠はありますか? 新規の組織に少額の試用クレジットが付与されることがありますが、継続的な無料枠はありません。公式ページで最新の条件を確認してください。
Q. 推論モデル(o 系や思考モード)の推論トークンは課金されますか? されます。モデルが内部で使う推論トークンは出力トークンとして課金され、応答に表示されない分も含まれます。
Q. 単価はいつ変わりますか? 新モデルの登場に合わせて改定されるのが通例です。本記事の単価は 2026 年 9 月 15 日参照時点のもので、旧モデルは掲載終了や単価変更があります。
Q. 部署別の費用はどうやって出しますか? OpenAI 側にはプロジェクトまでしか請求単位がありません。API キーを部署・利用者に対応付けて、Usage API のトークン数から概算する必要があります。ManageAI はこの対応付けと概算・実費の併記を自動で行います。
まとめ
- 料金は「入力・キャッシュ入力・出力の単価 × トークン数」。出力単価は入力の 4〜8 倍で、費用の大半を占める
- モデルで入力単価に 200 倍の幅。バッチと Flex は 50% 引き、Fast mode は 2 倍、地域限定処理は +10%
- 請求は組織単位、内訳はプロジェクト単位・日次。キー・利用者単位の実費は存在しない
- ChatGPT のサブスクとは契約も請求も別
ManageAI は、OpenAI を含む 5 プロバイダの利用量と費用を部署・利用者・API キー別に可視化します。単価マスタの保守は当社が担い、読み取り専用キーの登録だけで当日から始められます。モニター企業を募集中です。
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