OpenAI APIの料金・使用量を確認する方法|ダッシュボードの見方
OpenAI APIの使用量と料金は、Platformの使用量画面(プロジェクト・モデル・APIキー・ユーザー別)、請求画面(クレジット残高・使用量上限)、Admin APIのUsage API(キー×モデル×時間)とCosts API(プロジェクト×日)で確認できます。それぞれで見える粒度、部署別に見るときの限界、社内で運用する手順をまとめます。
OpenAI API の使用量と料金は、**Platform の使用量画面と請求画面、そして Admin API(Usage API・Costs API)**で確認できます。使用量はプロジェクト・モデル・API キー・ユーザー別に、実費はプロジェクト単位・日次で見られます。
この記事では、それぞれの画面と API で何が見えるか、部署別に見るときの限界、社内で確認を運用する手順を説明します。料金の仕組みは「OpenAI API 料金の仕組み」を参照してください。
確認できる場所と粒度
| 場所 | 見えるもの | 粒度 | 主な用途 |
|---|---|---|---|
| 使用量画面(Usage) | トークン数、リクエスト数、費用の概算 | プロジェクト・モデル・API キー・ユーザー、日〜月 | 日々の利用状況の把握 |
| 請求画面(Billing) | クレジット残高、支払い履歴、請求書、使用量上限 | 組織 | 支払いと上限の管理 |
| Usage API | トークン数(入力・キャッシュ・出力)、リクエスト数 | プロジェクト・API キー・ユーザー・モデル × 1 分/1 時間/1 日 | 自動集計、部署別の概算 |
| Costs API | 実費(USD) | プロジェクト × 日 | 請求との突合 |
使用量画面の見方
Platform の使用量画面では、期間を指定して、組織全体またはプロジェクトごとの利用状況を確認できます。
| 操作 | 内容 |
|---|---|
| 期間 | 日・週・月など。日次の推移グラフ |
| 絞り込み | プロジェクト、モデル、API キー、ユーザー |
| 表示 | トークン数(入力・出力)、リクエスト数、費用 |
| エクスポート | 期間の集計をダウンロード |
見るときのポイントは 3 つです。
- プロジェクトで絞る: 組織全体の数字は用途が混ざる。プロジェクトを用途や部署で分けていれば、ここで内訳が出る
- モデルで分ける: 同じリクエスト数でも、上位モデルの割合が増えると費用が跳ねる
- API キーで見る: 個人別・システム別にキーを分けていれば、誰が・どのシステムがどれだけ使ったかが分かる
請求画面の見方
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| クレジット残高 | 前払いクレジットの残り。残高が尽きると API が止まる |
| 自動チャージ | 残高が閾値を下回ったら自動で購入する設定 |
| 使用量上限 | 月間の上限額と、通知の閾値。上限に達すると API が止まる |
| 請求書・領収書 | 月次の請求書のダウンロード |
使用量上限は「止める」機能、通知閾値は「知らせる」機能です。上限を低くしすぎると本番が止まるため、通知閾値で気づき、上限は安全弁として少し高めに置く運用が一般的です。
Usage API と Costs API
自動で集計したい場合や、社内の部署別に組み替えたい場合は Admin API を使います。
Usage API
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 認証 | 組織の Admin API キー(読み取り権限) |
| 取れるもの | 入力・キャッシュ入力・出力トークン数、リクエスト数 |
| 集計の幅 | 1 分・1 時間・1 日 |
| グループ化 | プロジェクト、ユーザー、API キー、モデル |
API キー × モデル × 1 時間の粒度で利用量が取れるため、キーを部署や利用者に対応付ければ、部署別・利用者別のトークン数が出せます。費用はトークン数に単価を掛けた概算です。
Costs API
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 取れるもの | 実費(USD) |
| 粒度 | プロジェクト × 日 |
| 用途 | 請求書との突合、月次の締め |
実費はプロジェクト単位までです。API キー・ユーザー単位の実費は存在しません。この点が、部署別の費用を「正確に」出せない理由です。
部署別に見るときの限界
| 見たいもの | OpenAI の画面・API で | 限界 |
|---|---|---|
| 全社の実費 | 請求画面、Costs API | 問題なし |
| プロジェクト別の実費 | Costs API | プロジェクトを部署や用途で分けていれば内訳になる |
| 部署別の費用 | Usage API のキー別トークン数 × 単価 | 概算。キーと部署の対応表を自分で維持する必要がある |
| 利用者別の費用 | Usage API のユーザー別・キー別 | 概算。共用キーは個人に分けられない |
| 複数プロバイダの合算 | できない | Azure・Claude・Bedrock などは別の画面 |
部署別に見るには、「キーと部署の対応表」「単価表の維持」「概算と実費の突合」の 3 つを自分で持つ必要があります。この作業の設計は「組織マッピングとは|API キーと部署を紐づける設計の基本」を参照してください。
プロジェクトと API キーの設計例
OpenAI の画面で内訳を出せるかどうかは、プロジェクトとキーの分け方で決まります。
| 分け方 | 内訳の出方 | 向いている企業 |
|---|---|---|
| プロジェクト = 部署、キー = 利用者 | 部署別の実費(Costs API)と利用者別の概算(Usage API)が両方出る | 部署ごとに予算責任がある |
| プロジェクト = 用途(社内 FAQ、要約など)、キー = システム | 用途別の実費が出る。部署別はキーと部署の対応表で概算 | 用途横断で部署が使う |
| プロジェクト = 1 つ、キー = 共用 | 全社の実費だけ。内訳は出ない | 内訳が不要な小規模利用 |
導入時にプロジェクトとキーを分けておかないと、後から遡って内訳を出すことはできません。本番と検証でプロジェクトを分けることも、検証の利用が本番の数字を歪めないために有効です。
Usage API で部署別の概算を作る手順
- 組織の Admin API キー(読み取り)を発行する
- Usage API を 1 時間または 1 日の幅で、API キー × モデルでグループ化して取得する
- キーと部署・利用者の対応表を用意する
- トークン数にモデル別の単価(入力・キャッシュ入力・出力)を掛けて概算を出す
- 部署ごとに合算し、Costs API の実費(プロジェクト × 日)と突合する
手順 3〜5 を毎月手作業で行うのが負担になった時点が、横断ツールの検討時期です。
社内で確認を運用する手順
| 頻度 | 誰が | 何を見るか |
|---|---|---|
| 日次(自動) | 通知 | 使用量上限の通知閾値。急増があれば Usage API の 1 時間粒度で確認 |
| 週次 | 情シス・DX 推進 | 使用量画面でモデル別・プロジェクト別の推移。想定外の上位モデル利用がないか |
| 月次 | 情シス + 経理 | Costs API の実費と請求書を突合。プロジェクト別の実費を部署に配賦 |
| 随時 | 管理者 | 新しい API キーの発行時に、所属(部署・利用者)を記録する |
月次の突合では、Usage API から概算した部署別の合計と Costs API の実費の差を記録しておくと、単価改定や新モデルの利用に気づけます。
データの反映タイミング
使用量はリクエスト完了後、比較的短時間で画面と Usage API に反映されます。実費(Costs API)は日次で確定します。当日の状況は使用量で、月次の締めは実費で見る、という使い分けが基本です。
よくある質問
Q. 使用量画面の費用と請求書が合いません。 使用量画面の費用は概算を含み、請求書はプロジェクト単位の実費です。月次の締めでは Costs API または請求書の値を正とし、差の理由(速報値、単価改定、キャッシュの扱い)を確認してください。
Q. API キーごとの実費は出せますか? 出せません。実費はプロジェクト単位までです。キーごとの費用は Usage API のトークン数 × 単価の概算になります。
Q. 部署ごとに上限を設定できますか? プロジェクト単位で使用量上限を設定できます。部署ごとにプロジェクトを分けていれば、部署ごとの上限に相当します。
Q. Azure OpenAI や Claude と合算して見られますか? OpenAI の画面ではできません。経路ごとに別の管理画面を見て、手作業で合算することになります。
まとめ
- 使用量はプロジェクト・モデル・API キー・ユーザー別に、実費はプロジェクト × 日で見える
- Usage API はキー × モデル × 1 時間の粒度、Costs API はプロジェクト × 日。キー・利用者単位の実費は存在しない
- 使用量上限は「止める」、通知閾値は「知らせる」。上限は安全弁として少し高めに
- 部署別に見るには、キーと部署の対応表、単価表、概算と実費の突合を自分で持つ必要がある
ManageAI は、OpenAI の Usage API と Costs API を読み取り専用で取得し、部署・利用者・API キー別の概算と、プロジェクト・全社の実費を区別して表示します。Azure・Claude・Bedrock・Vertex AI との合算も 1 画面で行えます。モニター企業を募集中です。
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