ManageAI
ManageAI製品6分で読めます

ManageAIのセキュリティ|原文非取得・国内管理・読み取り専用

ManageAIのセキュリティ設計を、審査で問われる順に説明。プロンプト原文を構造上取得しないこと、読み取り専用の認証情報とAES-256-GCMによる保護、行レベルセキュリティによるテナント分離、AWS東京リージョンでの国内管理、認証・監査ログ、バックアップ、そして未対応事項(ISMS・SLA・SSO・IP制限・侵入テスト)の開示までをまとめます。

ManageAI のセキュリティは、プロンプト原文を構造上取得しない・預かる認証情報は読み取り専用・データは日本国内(AWS 東京リージョン)で管理の 3 点を軸に設計しています。あわせて、第三者認証や SLA など現時点で未対応の事項も先に開示しています。

この記事は、顧客提出用のセキュリティ説明書(2026 年 9 月時点の実装に基づく)を、情報システム部門・審査担当の方向けに要約したものです。全文とチェックシートへの回答はお問い合わせからご依頼ください。サービス全体は「ManageAI(マネージエーアイ)とは」を参照してください。

1. サービスの構造——通信経路に介在しない

ManageAI は、お客様の環境に常駐ソフトウェアを設置せず、当社から各 AI プロバイダの管理 API を読み取り専用の権限で取得する方式で動作します。お客様と AI プロバイダの間には入りません。

したがって、当社サービスが停止しても、お客様の AI 利用そのものには影響しません。影響は可視化とアラートの停止に留まります。

2. 取得するデータの範囲

取得するもの取得しないもの
利用量メタデータ(トークン数・リクエスト数・モデル名・API キー識別子・時間)プロンプト(入力文)の原文
費用データ(プロバイダが算出した費用額・通貨・対象期間)生成結果(出力文)の原文
プロバイダに登録済みの組織メタデータ(プロジェクト名・キー名・キー所有者のメールアドレス)添付ファイル・会話履歴
お客様が登録する部署名・利用者名・メールアドレス・プロジェクト名利用者の端末情報

原文を取得しないのは、運用上の約束ではなく構造上の制約です。当社が読み取るのは各プロバイダの利用統計 API で、この API は集計値しか返しません。原文を扱うコードパスがサービス内に存在せず、データベースにも該当する列がありません。機密情報や個人情報を含むプロンプトを業務でお使いの場合も、その内容が当社に渡ることはありません。

3. 認証情報の取り扱い

預かるもの

プロバイダ認証情報権限
OpenAIAdmin API キー読み取り(利用量・コスト・組織情報の参照)
Azure OpenAIEntra ID のサービスプリンシパル「閲覧者」+「Cost Management 閲覧者」
Claude(Anthropic)Admin API キー読み取り
AWS BedrockIAM アクセスキーCloudWatch メトリクス・Cost Explorer の参照のみ
Google Vertex AIサービスアカウント鍵Cloud Monitoring・課金データの参照のみ

いずれも読み取り専用で、お客様の AI リソースを操作・変更する権限は要求しません。

保護の方法

対策内容
暗号化AES-256-GCM のエンベロープ暗号化。認証情報ごとに個別のデータ暗号鍵を生成し、マスターキーで保護する二段構成
復号のタイミング収集処理の実行時のみ。処理終了とともにメモリ上から消える
保管の分離暗号文はデータベース内の専用テーブルに隔離し、通常のアプリケーション権限ではテーブルへのアクセス自体を拒否
画面表示登録後は末尾 4 桁のみ。全文を再表示する機能が存在しない(当社担当者も参照できない)
マスターキーAWS Secrets Manager に保管し、起動時にのみ実行環境へ渡す。ソースコードには含めない
ログ認証情報がログ・エラーメッセージ・通知に出力されないよう、外部 API のエラー応答も含めて機械的に伏字化

お客様側の統制

  • 各プロバイダの管理画面でキーを失効すれば、その時点で当社からのアクセスは不可能になります。当社への連絡は不要です
  • ManageAI の設定画面から、いつでも接続を無効化・削除できます
  • 認証情報の登録・削除を含む管理操作は監査ログに記録され、お客様の管理者が画面で確認できます

4. テナント分離

複数のお客様が同一基盤を共有するマルチテナント方式ですが、多層で分離しています。

対策
データベース全テーブルに企業識別子を持たせ、PostgreSQL の行レベルセキュリティ(RLS)で、自社の行以外を参照・更新できないようデータベース自身が強制。アプリケーションの不具合では突破されない
集計処理サーバー側で企業識別子を自動付与。利用者側から他社を指定できない
管理者権限データベースの所有者権限で接続した場合も RLS を強制
認証情報格納テーブルへのアプリケーション権限からのアクセスを完全に遮断

2026 年 7 月の内部監査で、未認証状態および他テナントの識別子を指定した状態での実アクセス試験を行い、いずれもデータが取得できないことを確認しています。

5. 認証・アクセス制御

項目内容
認証方式メールアドレス + パスワード。パスワードはハッシュ化して保管
認証基盤AWS のマネージド認証サービス(Amazon Cognito)。検証はすべて当社サーバー側で行い、ブラウザが認証基盤と直接通信しない
多要素認証TOTP(Google Authenticator 等)に対応。コード確認が済むまで認証が完了しない
アカウント発行招待制。自己登録は無効。管理者が招待したメールアドレスのみ登録可
権限管理者(設定変更可)/閲覧者(参照のみ)。画面・サーバー処理・データベースの三層で確認
監査ログ認証情報の登録・組織設定の変更・メンバー招待などを記録。利用者による改ざん・削除は不可
パスワード再設定登録の有無にかかわらず同一の応答を返し、アカウントの存在推測を防ぐ

6. 通信・基盤・データの所在地

項目内容
基盤AWS 東京リージョン。データベース(Amazon RDS)は削除保護を有効化
データベースの隔離インターネットから到達できないプライベートネットワークに配置し、接続元をサービスの実行環境に限定。運用者の直接接続は作業時に限り一時的に経路を開く手順で統制
通信の暗号化すべて HTTPS/TLS。データベース接続は証明書で接続先を検証
保存時の暗号化データベースのストレージ暗号化(AWS KMS 管理鍵)に加え、認証情報は AES-256-GCM の独自暗号化を重ねる
環境分離本番と検証環境は、データベース・認証基盤・秘密情報・実行権限をすべて分離
Web セキュリティContent-Security-Policy、クリックジャッキング防止、HSTS、MIME 型スニッフィング防止などのヘッダを全応答に付与
脆弱性管理依存パッケージの既知脆弱性を継続的に監視
変更管理自動テスト・型検査・データベース定義の適用検証を通過した変更のみ本番へ反映

データベースとアプリケーション・バッチの実行環境は、いずれも**日本国内(東京リージョン)**に所在します。メール送信には Google Workspace の送信基盤を利用しています。

7. データの保持と削除

項目内容
利用量・費用データ利用期間中は保持(自動削除・アーカイブは未実施)
監査ログ同上。保持期間の上限は定めていない
エクスポートすべての集計データを CSV で出力可。解約前に取得いただける
解約時認証情報と収集データ(監査ログを含む)を削除。削除前に対象を確認のうえ実施し、完了を報告
バックアップ自動バックアップ(保持期間 7 日)に、削除後もその期間はデータが残る。経過後に消滅

8. 障害・インシデント対応

項目内容
サービス停止時お客様の AI 利用には影響しない。影響は可視化・アラートの停止のみ
収集失敗の検知収集処理の成否を記録し、連続失敗時は当社運用者へ自動通知
データの復旧自動バックアップ(7 日)から任意の時点への復旧が可能(RPO 約 5 分)。利用量・費用は各プロバイダから再取得できるため、再作成が必要なのは組織マッピング等の設定情報に限られる
インシデント時影響範囲を確認のうえ速やかに連絡。認証情報に関わる場合は、キーの失効・再発行を依頼

9. 現時点での制約事項(正直な開示)

項目状況
第三者認証(ISMS/SOC2 等)未取得。説明書と個別の質問対応で代替
SLA(稼働率保証)モニター期間中は設定していない
SSO(SAML/OIDC)未対応。将来対応を検討
IP アドレス制限未対応
データ保持期間の自動管理自動削除・アーカイブは未実装(解約時の削除は手順として実施)
バックアップからの復旧訓練未実施(任意時点への復旧は利用可能)
第三者ペネトレーションテスト未実施(内部監査は 2026 年 7 月に実施済み)

これらが必須要件である場合は、対応可否と時期を個別にご相談ください。チェックシートの回答例は「セキュリティチェックシートへの ManageAI の回答例」にまとめています。

まとめ

  • プロンプト原文は取得も保存も送信もしない。利用統計 API は集計値しか返さず、原文を扱うコードパスが存在しない
  • 認証情報は読み取り専用。AES-256-GCM のエンベロープ暗号化、末尾 4 桁のみ表示、お客様側でいつでも失効可
  • 行レベルセキュリティによるテナント分離、招待制・TOTP・監査ログ、AWS 東京リージョンでの国内管理
  • ISMS/SOC2・SLA・SSO・IP 制限・侵入テストは未対応であることを先に開示

セキュリティページを見る資料請求・お問い合わせ

関連記事

この記事を書いた人

師田 賢人の写真

師田 賢人

Kento Morota

Harmonic Society株式会社 Founder|設計・開発

一橋大学卒業後、アクセンチュアで大手企業の業務改革・システム導入に従事。200社以上の経営者を取材した編集者を経て、AIを活用したWeb開発・DX支援を展開。ManageAIの設計・開発を担当。

モニター企業募集

初期費用0円・月額5万円(税別)

先着5社・2026年11月末まで

5プロバイダの利用量と費用を部署・利用者・APIキー別に可視化。読み取り専用キーの登録だけで当日から始められます。

募集要項を見る資料請求・お問い合わせ

Blog一覧へ戻る