ManageAIの対応プロバイダ|5社の粒度の違い
ManageAIが対応するOpenAI・Azure OpenAI・Claude(Anthropic)・AWS Bedrock・Google Vertex AIについて、預かる認証情報、利用量と実費の粒度、利用者個人の内訳が出せるか、既知の制限をプロバイダごとに整理。粒度の違いを踏まえた組織マッピングの考え方も解説します。
ManageAI は OpenAI・Azure OpenAI・Claude(Anthropic)・AWS Bedrock・Google Vertex AI の 5 プロバイダに対応し、いずれも実環境で検証済みです。どの経路でお使いでも、部署・利用者の組織軸でまとめて 1 つのダッシュボードに表示します。
ただし、経路によって「見える細かさ」が違います。この記事では、プロバイダごとの認証情報・粒度・制限を正直に整理します。サービス全体は「ManageAI(マネージエーアイ)とは」を参照してください。
5 プロバイダの一覧
| OpenAI | Azure OpenAI | Claude(Anthropic) | AWS Bedrock | Google Vertex AI | |
|---|---|---|---|---|---|
| 預かる認証情報 | Admin API キー(読取専用) | サービスプリンシパル(閲覧者 + Cost Management 閲覧者) | Admin API キー(組織アカウント必須) | 読み取り専用 IAM ユーザーのアクセスキー | 読み取り専用サービスアカウント鍵 |
| 利用量の粒度 | 実 API キー × モデル × 1 時間 | デプロイメント(疑似キー)× モデル × 1 時間 | 実 API キー × モデル × 1 時間 | モデル(疑似キー = リージョン/モデル)× 1 時間 | モデル(疑似キー = ロケーション/モデル)× 1 時間 |
| 実費の粒度 | プロジェクト × 日次(USD) | リソース × 日次(請求通貨。日本の従量課金は JPY 建て) | ワークスペース × 日次(USD) | リージョン × 日次(USD・約 1 日遅れ) | プロジェクト × 日次(請求エクスポート・要有効化) |
| 利用者個人の内訳 | 可(キー割当経由) | 不可 | 可(キー割当経由) | 不可 | 不可 |
いずれも読み取り専用の認証情報です。お客様の AI リソースを操作・変更する権限は要求しません。
プロバイダ別の詳細
OpenAI
- 利用量は実 API キー単位で取れるため、キーを利用者・部署に割り当てれば個人別の内訳が出せます
- 実費は Costs API 由来で、プロジェクト単位までです。キー・利用者単位の費用は概算になります
- キー名・所有者・プロジェクト名はプロバイダに登録済みのものを日次で同期します
Azure OpenAI
- 利用者別の API キーという概念がないため、デプロイメント(リソース名/デプロイメント名)を疑似キーとして扱い、部署に対応付けます
- 実費は Cost Management 由来でリソース単位。日本の従量課金契約は円建てで、その場合は請求通貨のまま円表示します
- キャッシュ入力トークンは Azure 側が絶対数を提供しないため取得できません
- 無料試用版など実費 API に対応していない契約形態では、概算のみに自動でフォールバックします
Claude(Anthropic)
- 利用量は実 API キー単位で、OpenAI と同等の粒度です。個人別の内訳が出せます
- 実費はワークスペース単位(OpenAI のプロジェクトに相当)。実費は UTC 日の確定後に反映されるため、約 1 日遅れで自動追随します
- リクエスト数は API 仕様上取得できません(利用量レポートに件数がないため)
- Pro/Max/Team などのサブスクリプションは API キーを経由しないため対象外です
AWS Bedrock
- 利用量は CloudWatch のモデル単位までで、利用者個人の内訳は出せません。リージョン/モデルの組み合わせを疑似キーとして扱います
- 実費は Cost Explorer 由来で、約 1 日遅れ・USD 建てです。Cost Explorer が有効化されていないアカウントでは概算のみになります
- Anthropic 等のサードパーティモデルの実費は Marketplace の別サービス名で計上されますが、自動で合算します
- 利用者別が必要な場合は、AWS アカウントを部署ごとに分けると、その単位で内訳が出せます。複数リージョンを使う場合は接続をリージョンごとに登録します
Google Vertex AI
- 利用量は Cloud Monitoring のモデル単位までで、利用者個人の内訳は出せません。ロケーション/モデルの組み合わせを疑似キーとして扱います
- 実費は Cloud Billing の請求エクスポート(BigQuery)が前提です。未設定でも利用量と概算費用は出ます
- 出力トークンには thinking トークンが含まれます
- 利用者別が必要な場合は、GCP プロジェクトを部署ごとに分けると、その単位で内訳が出せます
粒度の違いをどう扱うか
「利用者別に見える」と一言で言っても、経路によって意味が違います。ManageAI は、この違いを隠さずに 2 つの方法で扱います。
1. 疑似キーによる組織マッピング
キーが利用者に紐づかない経路(Azure・Bedrock・Vertex AI)では、デプロイメント名やリージョン/モデルの組み合わせを「疑似キー」として API キー一覧に載せます。これを部署・プロジェクトに対応付ければ、実キーと同じ仕組みで部署別の集計に含まれます。
2. 粒度限界バナーによる開示
未割当のキーがある場合や、概算で集計している場合は、画面上のバナーで「未割当分は『未割当』として集計」「費用内訳は概算値・請求額は実費が正」と明示します。「全プロバイダで個人別に正確に見える」とは言いません。
実費の反映タイミング
| プロバイダ | 実費の反映の目安 |
|---|---|
| OpenAI | 数時間 |
| Azure OpenAI | 24〜48 時間 |
| Claude | UTC 日の確定後(約 1 日) |
| AWS Bedrock | 約 1 日 |
| Google Vertex AI | 請求エクスポートの反映次第 |
どの経路も「実費は導入翌日以降に反映」が共通の案内です。当日の状況は利用量からの概算で見られます。
接続の登録と状態表示
テナント設定の「プロバイダ接続」カードで、経路ごとに認証情報を登録します。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 登録 | 管理者が認証情報を入力して保存。保存時に暗号化され、以後は画面に末尾 4 桁のみ表示 |
| 状態 | 有効/エラー。最終成功日時と最終エラー日時を表示 |
| 複数登録 | 同じプロバイダを複数登録できる(AWS のリージョン別、GCP のプロジェクト別など) |
| 差し替え | 新しい認証情報を保存すると置き換わる。旧情報は再表示できない |
| 失効 | お客様側で各プロバイダの管理画面から失効すると、その時点で接続はエラーになり、当社からのアクセスは不可能になる |
登録した認証情報は AES-256-GCM のエンベロープ暗号化で保管し、復号は収集処理の実行時のみです。全文を再表示する機能は存在しません。
発行する認証情報の概要
導入時にプロバイダごとの手順書をお渡ししますが、必要な権限の範囲は次のとおりです。
| プロバイダ | 発行するもの | 必要な権限 |
|---|---|---|
| OpenAI | Admin API キー | 組織の利用量・コストの読み取り(読取専用) |
| Azure OpenAI | サービスプリンシパル(アプリ登録) | 対象サブスクリプション/リソースの「閲覧者」と「Cost Management 閲覧者」 |
| Claude | Admin API キー | 組織アカウントの利用量・コストの読み取り |
| AWS Bedrock | IAM ユーザーのアクセスキー | CloudWatch のメトリクス読み取り、Cost Explorer の読み取り |
| Google Vertex AI | サービスアカウント鍵 | Cloud Monitoring の閲覧者、(実費が必要なら)BigQuery の請求エクスポートの読み取り |
いずれも、モデルの呼び出しやリソースの変更はできない権限です。権限の範囲は、貴社のセキュリティ担当者が各プロバイダの管理画面で確認できます。
複数アカウント・複数リージョンの扱い
| 状況 | 設定 |
|---|---|
| AWS を複数リージョンで使っている | 接続をリージョンごとに登録 |
| AWS アカウントや GCP プロジェクトを部署ごとに分けている | 接続をアカウント/プロジェクトごとに登録し、それぞれのキー(疑似キー)を部署に割り当てる |
| OpenAI の組織を複数持っている | 組織ごとに Admin API キーを発行して登録 |
| Azure のリソースが複数ある | 1 つのサービスプリンシパルにまとめて権限を付けても、リソースごとに分けても可 |
複数の接続の利用量は、同じ組織マッピングで部署・プロジェクトに対応付けられ、1 つのダッシュボードに合算されます。
新しいプロバイダへの対応
ManageAI は、プロバイダの差を吸収するアダプタ層を持つ設計で、新しいプロバイダの追加はアダプタ・単価表・設定画面の追加だけで済みます。Claude 対応は実装から実環境検証まで 1 日で完了した実績があります。対応プロバイダは需要に応じて追加していきます。
よくある質問
Q. 複数のプロバイダを併用しています。1 つの画面で見られますか? 見られます。5 経路の利用量と費用を同じ組織マッピングで部署・利用者に対応付け、1 つのダッシュボードに合算します。プロバイダ横断の可視化が ManageAI の中心価値です。
Q. Bedrock で誰が使ったかまで知りたいのですが。 モデル単位の集計からは分かりません。AWS アカウントを部署ごとに分けると、その単位で内訳が出せます。
Q. Vertex AI の実費が出ません。 Cloud Billing の請求エクスポート(BigQuery)の有効化が必要です。未設定でも利用量と概算費用は表示されます。設定手順は導入時にご案内します。
Q. Azure の無料試用版でも使えますか? 利用量と概算は取得できます。実費 API に対応していない契約形態では、概算のみに自動でフォールバックします。
Q. OpenAI と Azure OpenAI を併用しています。同じモデルの費用を比べられますか? モデル別の内訳を CSV でエクスポートすると、経路をまたいでモデル名で比較できます。単価の違い(円建て・ドル建て、リージョン差)は概算に反映されます。
Q. 認証情報はどこまでの権限が必要ですか? すべて読み取り専用です。発行手順はプロバイダごとの手順書を導入時にお渡しします。いつでも各プロバイダの管理画面で失効でき、その時点で当社からのアクセスは不可能になります。
まとめ
- 対応は OpenAI・Azure OpenAI・Claude・AWS Bedrock・Google Vertex AI の 5 つ。いずれも読み取り専用の認証情報だけで導入できる
- 利用者個人の内訳は OpenAI と Claude(API キー単位)で可。Azure はデプロイメント、Bedrock・Vertex AI はモデル単位まで
- キーが利用者に紐づかない経路は疑似キーとして同じ組織マッピングに載せ、粒度の限界は画面で開示する
- 実費は経路により数時間〜1〜2 日遅れて反映。当日は概算で見る
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