ManageAIの組織マッピング|部署・利用者・プロジェクト
ManageAIの組織マッピング機能の説明。部署階層・メンバー・プロジェクト・APIキー割当・CSV一括取込の5つのタブでできること、収集で見つかったキーの自動登録と「未割当」の扱い、疑似キーの対応付け、プロバイダのメタデータ同期、CSVの項目、導入時の共同設定までを解説します。
ManageAI の組織マッピングは、プロバイダ側の単位(API キー・デプロイメント・モデル)を、自社の部署・利用者・プロジェクトに対応付ける機能です。プロバイダには「部署」という概念がないため、この対応付けがあって初めて部署別の費用が出せます。
この記事では、画面の構成、キーの自動登録と未割当の扱い、CSV 一括取込の項目、導入時の進め方を説明します。組織マッピングの一般的な設計論は「組織マッピングとは|APIキーと部署を紐づける設計の基本」を参照してください。
画面の構成——5 つのタブ
組織マッピングの画面は管理者専用で、5 つのタブがあります。
| タブ | できること |
|---|---|
| 部署 | 部署の登録・編集・削除。親部署を指定して階層を作る |
| メンバー | メールアドレスで招待、ロール(管理者/閲覧者)と所属部署の変更、無効化 |
| プロジェクト | プロジェクトの登録と部署への関連付け |
| API キー割当 | 収集で発見されたキー(疑似キーを含む)を、利用者・部署・プロジェクトへ対応付け |
| CSV 一括取込 | 部署/ユーザー/キー割当の 3 種の CSV をアップロード |
導入時の主作業は「API キー割当」タブです。収集が始まると、各プロバイダのキーやデプロイメントが自動で一覧に現れるので、それを部署・利用者に割り当てていきます。
部署階層
部署は親部署を指定して階層にできます(例: 開発本部 → 開発 1 課/開発 2 課)。部署別の画面では、親部署の集計に配下の部署を含めてロールアップし、配下部署のリンクから同じ画面へ再帰的に降りられます。
循環する設定(A を B の下に、B を A の下に)は保存時にエラーとしてお知らせします。
API キーの自動登録と「未割当」
収集で新たに発見されたキーは、手動登録なしで自動的に台帳に載ります。対応付けが無い間は「未割当」として集計され、全社サマリーのカードに未割当のキー数が表示されます。
部署の帰属は「キーに設定した部署 → 無ければキーの割当ユーザーの部署」の順で解決し、どちらも無ければ未割当になります。
未割当があるときは、画面の粒度限界バナーで「未割当分は『未割当』として集計」と明示します。未割当の費用と割合を月次で見て、増えていれば組織マッピングの更新漏れか、放置されたキーのサインと捉えてください。
疑似キーの対応付け
キーが利用者に紐づかない経路では、次の組み合わせが「キー」として一覧に現れます。
| 経路 | 疑似キー |
|---|---|
| Azure OpenAI | リソース名/デプロイメント名 |
| AWS Bedrock | リージョン/モデル ID |
| Google Vertex AI | ロケーション/モデル |
これらを実キーと同じように部署・プロジェクトへ割り当てれば、同じ仕組みで部署別の集計に含まれます。利用者個人までは追えないため、部署単位で見たい場合は AWS アカウントや GCP プロジェクトを部署ごとに分けておくのが実務上の解です。
プロバイダのメタデータ同期
プロバイダに登録済みのキー名・所有者のメールアドレス・プロジェクト名は、日次で同期します。所有者のメールアドレスは、キーを利用者に対応付けるときの手がかりになります。
同期は手動で設定した対応付けを上書きしません。ManageAI 側で部署やプロジェクトを設定した後にプロバイダ側の名前が変わっても、設定は保たれます。
CSV 一括取込
初回投入と組織変更時の更新は、CSV でまとめて行えます。1 行目をヘッダーにした UTF-8 の CSV で、既存データはメールアドレス・部署名・キー ID で照合し、あれば更新・なければ作成します。
| 種別 | ヘッダー | 補足 |
|---|---|---|
| 部署 | name,parent_name,code | 親部署は同じ CSV 内または登録済みの部署名 |
| ユーザー | email,name,role,department_name | role は admin か viewer。登録のみで招待メールは送らない(通知の受信者を先に登録する用途) |
| キー割当 | external_key_id,name,user_email,department_name,project_name | 未登録のキーは新規作成。参照先が見つからない行はエラーとしてスキップ |
取込結果は、作成/更新/エラーの件数と、先頭 5 件のエラー内容を画面に表示します。参照先が見つからない行があっても、他の行の取込は継続します。取込結果は監査ログにも記録されます。
メンバーの招待とロール
メンバーはメールアドレスで招待し、招待された本人がパスワードを設定します(自己登録は無効)。ロールは次の 2 種です。
| ロール | できること |
|---|---|
| 管理者 | 設定変更、組織マッピング、アラートルール、認証情報の登録 |
| 閲覧者 | ダッシュボードの閲覧と CSV エクスポート |
部門長を閲覧者として招待すれば、自部署の消化状況を自分で確認できます。無効化したメンバーはログインと通知の対象から除外されます。
プロジェクトの使い方
プロジェクトは、部署とは別の軸で費用をまとめる単位です。
| 使い方 | 例 |
|---|---|
| 案件・用途でまとめる | 「社内 FAQ ボット」「議事録要約」のように、部署をまたぐ取り組みを 1 つにまとめる |
| プロバイダ側のプロジェクトと対応させる | OpenAI のプロジェクト、Claude のワークスペースと同じ名前で登録し、実費と概算を並べて見る |
| 部署に関連付ける | プロジェクトに部署を設定すると、部署別の集計にも反映される |
プロジェクト別の画面は、実費が取得できる唯一の粒度です。プロバイダ側のプロジェクト単位で実費が出るため、「案件ごとの実費」を経理に説明する用途に向いています。
部署の粒度をどう決めるか
導入時に最も相談が多いのが、部署をどこまで細かく分けるかです。
- 最初は「費用を説明する相手」の単位で切る: 経営会議で問われるのが本部単位なら本部、部単位なら部
- 階層は 2〜3 段まで: 細かすぎると未割当と更新漏れが増える。必要になってから配下を足す
- キーの持ち方に合わせる: キーがチーム単位で発行されているなら、そのチームを最小単位にする
組織マッピングは後から変えられます。変更は監査ログに残るため、いつ・誰が・何を変えたかが追えます。
よくあるつまずき
| 症状 | 原因と対処 |
|---|---|
| 未割当が減らない | 収集で新しいキーが自動追加され続けている。月次の棚卸しで所属を決める。共用キーは分割を検討 |
| 部署の合計が全社と合わない | 未割当分と、キーの部署設定と割当ユーザーの部署が食い違っている。キーの部署設定を優先して見直す |
| CSV 取込でエラーが出る | 参照先(部署名・メールアドレス・キー ID)の表記ゆれ。エラー内容の先頭 5 件を見て修正し、再取込 |
| プロバイダ側で名前を変えたのに反映されない | 日次同期を待つ。手動設定した項目は上書きされない仕様 |
導入時の進め方
組織マッピングの初期設定は、導入ヒアリングで一緒に行います。
- 事前準備: 組織図(部署の階層が分かるもの)と、利用中の経路の整理をお願いします
- キー登録: 読み取り専用の認証情報を登録すると収集が始まり、キーが一覧に現れます
- 対応付け: 「どのキーがどのチームのものか分かる方」と一緒に、API キー割当タブで部署・利用者を割り当てます。件数が多ければ CSV で一括投入します
- 設定確認: 画面を見ながら、部署別の集計が想定どおりかを確認します
以後は、月次レビューの「未割当の棚卸し」で新しいキーの所属を決め、組織変更を反映していきます。
よくある質問
Q. キーを手動で登録する必要はありますか? ありません。収集で見つかったキーは自動で一覧に載ります。API キー一覧の空状態にも「初回収集後に自動登録されます」と表示しています。
Q. 1 つのキーを複数の部署で使っています。 1 つのキーは 1 つの部署に対応付けます。共用キーは、部署ごとにキーを分割するか、当面は代表となる部署に付けて運用してください。
Q. 組織変更があったらどうしますか? 部署タブで階層を変更し、キー割当を移します。件数が多ければ CSV で一括更新できます。変更は監査ログに残ります。
まとめ
- 組織マッピングは部署・メンバー・プロジェクト・API キー割当・CSV 一括取込の 5 タブ。導入時の主作業はキー割当
- 収集で見つかったキーは自動登録され、対応付けが無い間は「未割当」として可視化される
- 疑似キー(Azure・Bedrock・Vertex AI)も同じ仕組みで部署に対応付けられる
- プロバイダのメタデータは日次同期し、手動設定は上書きしない。CSV は 3 種で、結果と先頭 5 件のエラーを表示
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