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利用状況の取得方法・管理API約6分で読めます

主要5プロバイダの管理API一覧|取得できる項目比較

OpenAI・Azure OpenAI・Claude(Anthropic)・AWS Bedrock・Google Vertex AIの5プロバイダについて、生成AIの利用量と費用を取得する管理API(Usage API・メトリクス・Cost API・請求エクスポート)を一覧で比較します。認証の方式、取得できる項目、粒度、集計の幅、反映の遅れ、取れないものを表で整理しました。

生成AIの利用量と費用を取得する管理APIは、プロバイダごとに提供の形がまったく違います。OpenAI と Claude は専用の Usage API と Cost API を持ち、APIキー単位で利用量が取れます。Azure OpenAI・AWS Bedrock・Google Vertex AI は、クラウドの監視サービス(メトリクス)で利用量を取り、クラウドの課金サービスで費用を取ります。

この記事では、5プロバイダの管理APIを、認証・取得できる項目・粒度・反映の遅れ・取れないものの観点で一覧にします。取得の手順の全体像は「生成AI APIの利用状況・費用データを取得する方法 完全ガイド」を参照してください。

内容は執筆時点(2026年9月)の各社の公式ドキュメントに基づきます。仕様は変更されることがあるため、実装の前に各社の最新のリファレンスを確認してください。

全体の比較

OpenAIAzure OpenAIClaude(Anthropic)AWS BedrockGoogle Vertex AI
利用量の取得元Usage APIAzure Monitor のメトリクスUsage APICloudWatch のメトリクスCloud Monitoring のメトリクス
費用(実費)の取得元Costs APICost ManagementCost APICost ExplorerBigQuery の請求エクスポート
認証Admin API キーサービスプリンシパルAdmin API キーIAM(アクセスキーまたはロール)サービスアカウント
利用量の粒度APIキー × モデルデプロイメント × モデルAPIキー × モデルモデル(リージョンごと)モデル(ロケーションごと)
実費の粒度プロジェクト × 日リソース × 日ワークスペース × 日サービス・リージョン × 日プロジェクト・SKU × 日
利用者個人の内訳キーの割当で可不可キーの割当で可不可不可

利用量の管理API

取得できる項目

項目OpenAIAzure OpenAIClaudeAWS BedrockVertex AI
入力トークン○○○(非キャッシュ)○○
キャッシュ入力○(読み取り)×(取得不可)○(読み取り・作成を別に)要確認要確認
出力トークン○○○○○(思考を含む)
リクエスト数○○×(取得不可)○○
集計の幅1分・1時間・1日1分〜(指定)1分・1時間・1日秒単位で指定(1時間など)秒単位で指定(1時間など)

「要確認」は、モデルや機能によって扱いが異なり、実際のデータで確かめる必要がある項目です。

分けて集計できる軸

プロバイダ軸
OpenAIプロジェクト、ユーザー、APIキー、モデル
Azure OpenAIデプロイメント名、モデル名、ステータスコードなど
ClaudeAPIキー、ワークスペース、モデル、サービス階層など
AWS Bedrockモデル ID(リージョンは取得先で分かれる)
Vertex AIモデル、ロケーション、トークンの種類

費用(実費)の管理API

プロバイダ取得元通貨反映の遅れの目安注意
OpenAICosts APIUSD数時間程度1日単位のみ
Azure OpenAICost Management のクエリ請求通貨(円建てもある)24〜48時間契約の種類によって取得できない場合がある
ClaudeCost APIUSD約1日(UTC の日の確定後)金額の単位(セント単位の文字列)に注意
AWS BedrockCost Explorer の APIUSD約1日他社のモデルは Marketplace のサービス名で計上される。API は呼び出しごとに少額の料金
Vertex AIBigQuery の請求エクスポート請求通貨1日程度(有効化の直後は数日かかることがある)エクスポートの有効化が必要。有効化以降のデータのみ

認証と必要な権限

プロバイダ認証情報付ける権限(読み取りのみ)
OpenAI組織の Admin API キー使用量・費用の読み取り
Azure OpenAIサービスプリンシパル閲覧者(メトリクス)、Cost Management 閲覧者
ClaudeAdmin API キー(組織アカウントが前提)使用量・費用の読み取り
AWS BedrockIAM ユーザーまたはロールCloudWatch のメトリクス読み取り、Cost Explorer の読み取り
Vertex AIサービスアカウントMonitoring 閲覧者、請求データの読み取り

いずれも、モデルを呼び出す権限は不要です。使用量と費用の取得には、読み取りの権限だけを付けます。認証情報は組織全体の情報を読めるものが多いため、シークレット管理サービスで保管し、持ち主と失効の手順を台帳に記録します。

取得できないもの

取得できないもの該当するプロバイダ対処
利用者個人ごとの使用量Azure OpenAI・AWS Bedrock・Vertex AIリソース・アカウント・プロジェクトを部署ごとに分ける
APIキー・利用者単位の実費全社利用量 × 単価の概算で出し、合計は実費で突合する
リクエスト数Claudeアプリケーション側のログで数える
キャッシュ入力の数Azure OpenAIキャッシュ割引が反映されない前提で概算を見る
プロンプトや応答の内容全社(管理API では取得しない)内容の把握が必要なら別の仕組みを検討する(情報管理のルールに注意)

管理APIが返すのは利用量のメタデータ(トークン数・モデル・時刻など)で、プロンプトや応答の内容は含まれません。内容に触れずに利用量と費用を把握できる点は、セキュリティ審査で説明しやすい特徴です。

比較から分かること

  • APIキー単位で見えるのは OpenAI と Claude だけ。他の3社は、リソース・アカウント・プロジェクトの分け方で部署別の見え方が決まる
  • 利用量と実費は、どの社でも別の API。部署別の費用は概算、請求と一致するのは実費、と区別する前提で設計する
  • 取得できない項目は社ごとに違う。全社で同じ項目を揃えようとせず、取れない項目は「取れない」と明示する

粒度の違いと、その違いを踏まえた設計は「生成AI利用状況の粒度はプロバイダで違う|キー・デプロイ・モデル」、5社のデータをまとめる方法は「5プロバイダの使用量を一元管理する方法」で説明しています。

よくある質問

Q. どのプロバイダから取得を始めるべきですか? 費用が最も大きいプロバイダから始めます。OpenAI と Claude は専用の API があり、APIキー単位で取れるため、最初の1社として取り組みやすいです。

Q. 1つの認証情報で複数のプロバイダを取得できますか? できません。プロバイダごと(Azure・AWS・GCP はサブスクリプション・アカウント・プロジェクトごと)に認証情報が必要です。

Q. 管理APIの仕様はよく変わりますか? 項目の追加や、新しい機能に合わせたエンドポイントの追加は起きます。取得の仕組みを作る場合は、仕様の変更を追う担当を決めておきます。

まとめ

  • OpenAI と Claude は専用の Usage API・Cost API、Azure・Bedrock・Vertex AI はクラウドの監視と課金のサービスで取得する
  • 利用量の粒度は、APIキー(OpenAI・Claude)、デプロイメント(Azure)、モデル(Bedrock・Vertex AI)
  • 実費は全社ともキーや利用者の単位では取れない。部署別は概算、合計は実費で突合する
  • 認証情報は読み取りの権限だけで足り、プロンプトの内容は管理APIでは取得しない

ManageAIは、5プロバイダの管理APIを横断して利用量と実費を自動で取得し、APIキー・デプロイメント・モデルという粒度の違いを「疑似キー」で揃えて1つの画面に並べます。取れない項目や粒度の限界は画面上で開示します。読み取り専用の認証情報の登録だけで始められます。モニター企業を募集中です。

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この記事を書いた人

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師田 賢人

Kento Morota

Harmonic Society株式会社 Founder|設計・開発

一橋大学卒業後、アクセンチュアで大手企業の業務改革・システム導入に従事。200社以上の経営者を取材した編集者を経て、AIを活用したWeb開発・DX支援を展開。ManageAIの設計・開発を担当。

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